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清水 雄一; 杉本 俊一; 河西 俊一; 鈴木 伸武
Chemistry Letters, 1989, p.1539 - 1540, 1989/00
内部光源型光反応容器を用いて、メタノール-過酸化水素混合溶液に酸素通気下、25Cで低圧水銀灯からの紫外光(主に253.7nm)を照射した。生成物のガスクロマトグラフおよびイオンクロマトグラフによる分析から、主な生成物はギ酸およびギ酸メチルであり、そのほかにエチレングリコール、アセトアルデヒド、水素、二酸化炭素、一酸化炭素およびメタンなどが少量生成することがわかった。生成物のなかでギ酸の収量が最も大きく、ついでギ酸メチル、エチレングリコールの順であった。ギ酸およびギ酸メチルの収量は過酸化水素水の添加速度によって大きく影響されることがわかった。[ギ酸+ギ酸メチル]生成の選択率は99%にも達することを見出した。
清水 雄一; 杉本 俊一; 河西 俊一; 鈴木 伸武
Chemistry Letters, 1989, p.2153 - 2154, 1989/00
窒素飽和したメタノールを過酸化水素の存在下でKrFレーザー光照射すると、エチレングリコールが高量子収率、高選択率で生成することを見出した。エチレングリコールの生成量は過酸化水素濃度の増加と共に減少した。エチレングリコール生成の量子収率は過酸化水素水濃度が13.5vol%以下では0.78~0.94であり、またその選択率は過酸化水素水濃度が5.9~20.0vol%で96~98%であった。エチレングリコール生成の量子収率と選択率はKrFレーザー光照射の方が低圧水銀灯照射の場合よりも著しく大きいことが明らかになった。高強度レーザー光の照射によって過酸化水素を効率良く分解し、ヒドロキシルラジカルを高密度で生成させる。ヒドロキシルラジカルは効率的にメタノールと反応してヒドロキシメチルラジカルを生成する。エチレングリコールは高密度に生成したヒドロキシメチルラジカルの効率的な二量化を通して生成すると考えられる。